念願の"熊ジャン"のサンプルが完成致しました！

実は、昨年から企画していた熊ジャンです。
遂にサンプルが完成して、今期11月下旬～12月中旬の販売を予定しております。

奥が私物の古着資料で、手前が今回のサンプルです。
では、ディテールのご紹介です。
衿もとには、俗に熊チンと呼ばれるチンストラップが付きます。
閉めると、こんな感じでムートンが首廻りを温かく包んでくれます。 袖口はカフスが付きボタンで調節。内側にはリブが付いている為、袖の防寒も完璧です。
そして、この袖のシワが残る感じと艶が最高です!
勿論、ホースハイドでとても良いオイルの入り方です。一見ラグランスリーブに見える袖は、セットインに独特な肩ヨークの切り替えです。

色々なデザインの熊ジャンの中でも、私が一番気に入っているバランスの切り替えです。襟裏（地衿）には芯押えのステッチが入り、衿を立てた時のかっこ良さをさらに演出してくれます。ハンドウォーマー（ポケット）は両玉縁でしっかりした物ですが、ムートンに隠れて控え目な感じが良いです。オリジナルの資料は縫製中に打つ隠しハトメで表には見えませんが、やはり表に出す事でジップエンドの強度が全然違ってくるので後打ちで表に出します。今回、完全復刻したコットンフランネルのプリント裏地です。
版下は苦労しましたが、やはり当時の雰囲気を見事に演出してくれます。

GENUINE HORSEHIDE FRONT QUARTERのタグもしっかり付きます。
ちなみに、。
皮革のなかでも、馬革の首から腹にかけての部分の総称であるフロント・クォーター・ホースハイドは、厚さ、しなやかさ、均質さといったすべての点で最良質の皮革なのです。そして、フライトジャケットやレザー・コート用として文句なく最上級の素材と考えられているのがアメリカ製のフロント・クォーター・ホースハイドです。以上が、細部のディテールの画像です。

では次に、私の長年愛用の80年前のオリジナル資料との比較画像です。（似た構図で撮影してみました。）

1930's　古着資料Sample1930's　古着資料Sample1930's　古着資料 Sample 右胸に内ポケットを追加しました。1930's　古着資料 Sample1930's　古着資料
実は裏地も衿もボロボロです。 Sample
勿論、これから何年も。私のお気に入りの服のほとんどはとても古い物が多いのですが、それ風では満足出来ないのですがとても良いサンプルが完成致しました。

詳細や試着画像はまた後日UP致します。